MacBookの外付けモニターを探している方。
高額な出費をする前に、iPadを使ったSidecarとDuet Display(以降:Duet)を試してみては?
私は「Sidecar、Duet、27インチ外付けモニター」の3パターンをしばらく使い分けてみました。
結論は、用途によっては大きな外付けモニターは不要。
▼ちょっとした作業なら、iPadを外付けモニターとして使用する方法がベストでした。
特にDuetは2020年9月のアップデートでかなりレスポンスが速くなっているので、検討の価値アリです。
では、検証結果を説明ましょう。
検証環境:MacBook Pro 15″ 2018 、iPad Pro 10.5″
iPadをサブディスプレイにしよう
iPadをMacの外付けモニターにするメジャーな方法は次の2つです。
- macOSの標準機能「Sidecar」
- 有料アプリの「Duet Display」
▼それぞれの機能の違いはこんな感じです。※)Duetの料金は3パターンあるので後述します。
Sidecar | Duet Display | |
---|---|---|
料金 | 無料 | ※1,220円 |
対応機種 | Macのみ | Mac・Windows |
接続方式 | 無線・有線 | 有線 |
解像度変更 | ✖️ | ○ |
応答速度 | 普通 | 微妙に遅い |
縦表示 | ✖️ | ○ |
Apple Pencil | ○ | ○ |
両者は一長一短なのですが、総合するとDuetの方が多機能で使いやすいです。
Duetは応答速度が遅くて使いにくかったのですが、2020年9月のアップデートでかなりマトモになりました。
特にブラウザーのスクロールをすると、カクカクして使い物にならなかったのですが、かなり改善しています。
ただし、Macの性能にも左右されるようなので、環境によっては遅延が発生するかも。
検証環境:MacBook Pro 15″ 2018+iPad Pro 10.5
Sidecarの特徴
メリット
- macOSの標準機能
- レスポンスが速い
- 無線接続可能
macOSの標準機能なので無料で使えて動作レスポンスも良好。
macOSやiPadOSの大型アップデート時に、突然動作がおかしくなる心配はありません。
スリープからの復帰時も安定しています。
また、Wi-Fiによる無線接続ができるので、ちょっとだけ2画面目が欲しい時にサクッと使えて便利。
デメリット
- 解像度が固定
- 縦置きにできない
▼iPad Pro 10.5インチをSidecarに繋げると、解像度はコレ一択です。縦画面にも対応していません。
iPad別Sidecar解像度一覧
解像度はつなげるiPadの画面サイズに依存していて、変更不可。
▼iPadの実解像度/2がSidecarで使える解像度になります。
iPad Pro 12.9インチ | 1366 x 1024 |
iPad Pro 11インチ | 1194 x 834 |
iPad Pro 10.5インチ | 1112 x 834 |
iPad 10.2インチ | 1080 x 810 |
iPad 9.7インチ | 1024 x 768 |
iPad mini | 1024 x 768 |
Duet Displayの特徴
メリット
- 縦画面に対応
- 解像度はSidecarより高く、変更も可能
- Windowsでも使える
縦画面に対応
作業内容によりますが、どうしても縦画面の方が良い場合があります。
解像度はSidecarより高く、変更も可能
作業スペースが優先ならDuetの方が良いでしょう。Sidecarよりも圧倒的に便利。
Windowsでも使える
DuetはiPadをWindows PCのサブディスプレイとしても使えるので、汎用性も高いです。
使い勝手はMac+Duetと同じ。
デメリット
- レスポンスはSidecarの方が良い
- 有料
先にも解説しましたが、レスポンスはSidecarの方が良いです。
しかし、両者の差は微妙なレベル。
安定度優先ならSidecar、解像度優先ならDuetでしょう。
Duetの機能・価格について
Duetは有料アプリですが、料金体系は3パターンあります。
1,220円の買い切りと、2,200円/年、3,200円/年のサブスクリプションプラン。
(料金は2020年9月に調査)
▼Sidecarのように無線接続が使いたいなら、Duet Air(2,200円/年)以上のプランにする必要あり。
使ってみた感想としては、有線接続の1,220円買い切りで十分です。
まとめ
作業内容によりますが、外付けのモニターを買うよりもiPad+Sidecar、Duetの組み合わせで大抵のことはできます。
おすすめは状況によってSidecarとDuetを使い分ける。
Duetの高解像度と縦画面対応は捨てがたいです。
Duetは有料といっても1,220円なので、コスパはかなり高い。
さらに大きな画面が必要になった時に、MacのUSB-C(Thunderbolt3)を使った大型の外部モニターを用意するのが良いでしょう。
▼おすすめのUSB TYPE-Cモニターについてはコチラの記事を参考にしてください。
関連記事 MacにおすすめなUSB TYPE-Cモニター3+1選【USB-PD対応】
あると便利なもの
TYPE-C to Lightningケーブル
最近はiPad Air以上のモデルがTYPE-Cコネクタになっています。
しかし旧型や2020年9月に発売されたiPad第8世代は、依然としてLightningコネクターです。
このタイプのケーブルは、Duetを使うなら必須。
SidecarもWi-Fiより有線の方が安定しています。
何よりiPadもMac経由で充電できるので、1本あると便利でしょう。
▼買うなら激安中華品ではなく、Apple MFi認証を取得した製品をおすすめします。
タブレットスタンド
スタンドはなんでも良いのですが、重量が500g〜650gあるiPadを縦でも横でも安定して置けるしっかりした造りのものが良いです。
私が使用しているのはNulaxyという中華ブランドのアルミ製スタンド。
▼3年近く使用していますが、すごく丈夫です。
▼縦置きした時に下からiPadの充電もできます。
▼角度調整の関節もしっかりしていて、壊れる気配がありません。
▼折りたたむと携帯もしやすい。重量は実測125g。
以上、参考になれば幸いです。