主要CPUスペック比較表|ゲーミングPCのCPUの役割、CoreシリーズのF/K/KFの解説

ゲーミングPCを買うときのCPU選びの参考にしてください。

目次

主要CPU性能比較表

BTOパソコンの場合は、CPUをTDP 65Wモデルにしてグラボ(GPU)とストレージ容量に予算を振った方が幸せになれます。

スクロールできます→

BTO PCに
おすすめ
CPUマルチシングル世代TDP
熱設計電力
最大電力コアスレッドL3
キャッシュ
定格
クロック
最大
クロック
Core i9-13900KS409832318第13150W253W243236MB3.2GHz6.0GHz
Core i9-13900K/KF395562271第13125W253W243236MB3.0GHz5.8GHz
Ryzen 9 7950X386572072Zen4170W230W163264MB4.5GHz5.7GHz
Ryzen 9 7950X3D385812043Zen4120W162W1632128MB4.2GHz5.7GHz
Core i9-13900/F326062166第1365W219W243236MB2.0GHz5.6GHz
Core i7-13700K/KF310622126第13125W253W162430MB3.4GHz5.4GHz
Ryzen 9 7900X295162041Zen4170W230W122464MB4.7GHz5.6GHz
Ryzen 9 7900289051964Zen465W142W122464MB3.7GHz5.4GHz
Ryzen 9 5950X285771644Zen3105W非公開163264MB3.4GHz4.9GHz
Core i9-12900KS277962082第12150W241W162430MB3.4GHz5.5GHz
Core i9-12900K/KF274721997第12125W241W162430MB3.2GHz5.2GHz
Ryzen 9 7900X3D270842039Zen4120W162W1224128MB4.4HGz5.6GHz
Core i9-12900/F264551988第1265W202W162430MB2.4GHz5.1GHz
Core i7-13700/F247702107第1365W219W162430MB2.1GHz5.2GHz
Core i5-13600K/KF243202021第13125W181W142024MB3.5GHz5.1GHz
Core i7-12700K/KF228121939第12125W190W122025MB3.6GHz5.0GHz
Ryzen 9 5900X218781636Zen3105W非公開122464MB3.7GHz4.8GHz
Core i7-12700/F215681862第1265W180W122025MB2.1GHz4.9GHz
Ryzen 7 7700X203992010Zen4105W142W81632MB4.5GHz5.4GHz
Core i5-13500211351880第1365W154W142024MB2.5GHz4.8GHz
Ryzen 7 7700195401932Zen465W142W81632MB3.8GHz5.3GHz
Ryzen 7 7800X3D177621811Zen4120W162W81696MB4.2GHz5.0GHz
Core i5-12600K/KF176601918第12125W150W101620MB3.7GHz4.9GHz
Core i9-11900K/KF162211686第11125W非公開81616MB3.5GHz5.1GHz
Core i5-13400/F158901794第1365W154W101620MB2.5GHz4.6GHz
Ryzen 5 7600X153151976Zen4105W116W61232MB4.7GHz5.3GHz
Ryzen 7 5800X152281619Zen3105W非公開81632MB3.8GHz4.7GHz
Core i7-11700K/KF150111569第11125W非公開81616MB3.6GHz5.0GHz
Ryzen 7 5800X3D150031491Zen3105W非公開81696MB3.4GHz4.5GHz
Ryzen 5 7600145401868Zen465W88W61232MB3.8GHz5.1GHz
Core i7-11700/F143271545第1165W非公開81616MB2.5GHz4.9GHz
Ryzen 7 5700X138021532Zen365W非公開81632MB3.4GHz4.6GHz
Core i5-12400/F124541623第1265W117W61218MB2.5GHz4.4GHz
Ryzen 5 5600X109981593Zen365W非公開61232MB3.7GHz4.6GHz
Core i5-11400/F101861398第1165W非公開61212MB2.6GHz4.4GHZ
Ryzen 5 450094301221Zen265W非公開6128MB3.6GHz4.1GHz

↑この表はあくまでCPU性能の「順番」として参考にしてください。

項目説明
  • 【マルチ】マルチタスク性能
  • 【シングル】1コア性能/ゲームで重要
  • 【TDP】CPUを冷やす冷却性能の指標値→消費電力ではない
    • 現在のIntel CPUだとPBP または PL1だが、当サイトではTDPで統一
    • PBP/PL1=ベースクロック時の消費電力指標でTDPとは意味合いが異なる
    • AMDはTDPを使用している
    • インテルのPBPとAMDのTDPは算出方式が異なり、同じ65Wでも実際の消費電力は異なる

電力設定を最大にして計測したCinebench R23のスコアです。

BTOパソコンでインテル系65Wモデルの多くは、PBP(PL1)の電力制限をされていることがほとんどで、設定を変えないと表のようなスコアは出ません。

>>Amazon CPU売れ筋ランキング

Intel Coreシリーズの無印/F/K/KF/KSの違いとは?

Core iシリーズ型番の末尾にあるF、K、KFなどの意味を整理します。

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内蔵GPUオーバー
クロック
TDP最大電力定格
クロック
最大
クロック
参考価格
2023年1月調査
無印12700X65W180W2.1GHz4.9GHz48,000円
F12700FXX65W180W2.1GHz4.9GHz45,000円
K12700K125W190W3.6GHz5.0GHz51,000円
KF12700KFX125W190W3.6GHz5.0GHz56,000円
例:Core i7-12700シリーズ

無印かF(例:12700/12700F)がコスパ良くておすすめ。負荷のかかる処理はフルパワーで動作し、ゲームプレイにおけるK/KF付きとの性能差は体感できるほどではない。

内蔵GPUはグラフィックボードを搭載した場合、使うことはない。

オーバークロック対応のK/KFモデルの方が性能は高いが、消費電力と発熱も高いので、基本的に水冷クーラーを推奨。

12900KSのSはSpecial Editionの略。

CPUを選ぶポイント

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CPU用途特徴
Core i3低価格PC向け動画視聴、テレワーク
ネットショッピング
Core i5
Ryzen 5
ゲーミングPC向けカジュアルにゲームを楽しむ
多くのゲーマーにおすすめ
Core i7
Ryzen 7
高性能ゲーミングPC向けがっつり対戦ゲームをやり込む
いろいろな用途に使う
Core i9
Ryzen 9
クリエイター向け時間効率が重要な「仕事」におすすめ

基本はCore i5とRyzen 5で十分すぎる性能です。

ヘビーゲーマーや多目的に使う人は、Core i7とRyzen 7が良い選択といえます。

最上位のCore i9/Ryzen 9にすれば少しパフォーマンスは上昇しますが、コストに見合った効果が少なくて微妙です。

ゲーミングPCにおけるCPUの役割とは?

CPUはパソコンの司令塔で、グラフィックス以外の処理を担当しています。

  • GPUへの指示
  • サウンド
  • ネットワーク
  • キーボード・マウス入力
  • メモリ管理
  • ストレージ管理
  • などなど …

ざっくりとした解説ですが、シングルコアを使う処理であればクロックが高い方が良く、マルチコアを使う処理ならコア数が多い方が良いです。

具体的にどの処理でシングルコア、マルチコアを使うのかを解説した公開資料はなく、実際のところアプリ(ゲームを含む)によって違います。

結局はクロックが高く、コア数が多いCPUが良いということになります。

ゲームではシングルコア性能が特に重要

ゲームで必要なコア数は8コア以下であり、9コア以上はあまり有効に活用されていないとも言われています。

※最強のゲーミングCPUと言われるRyzen 9 7950X3Dの3D V-Cacheは、16コアのうち8コアのみに有効

ゲームのパフォーマンスを上げる方法は?

ゲームのパフォーマンスは、ほぼGPU(グラフィックボード)で決まります。

例外として、フルHD解像度やグラフィックスの軽いゲームは、CPUとGPUの連携が速まってフレームレートが大きく上昇する傾向があります。(※すべてのゲームとは限りません)

ただし、最近はグラフィックスに凝ったゲームが多いので、基本的により高いパフォーマンスを求めるならGPUを1ランク上にした方が手っ取り早いです。

注意点として、世代の古すぎるCPUはメモリやストレージなども速度が遅いものしか使えません。

そのため、最新グラフィックボードに交換しても期待してたほどパフォーマンスが伸びないことがあります。

今CPUを選ぶならインテル第12世代/第13世代か、AMD Zen3/Zen4が良いです。

CPUパワーの差が出る例

当サイトで検証したCPUの違いによるフレームレートの差について解説します。

ゲームの重さが「軽い」「中程度」「重い」の3パターンで検証しました。

検証環境
  • 【CPU】Ryzen 7 7800X3D、Core i7-13700K/13700、Core i5-13400F
  • 【GPU】RTX 4070
  • 【メモリ】32GB

【軽量級/重量級】フォートナイト

設定
  • 【画質】DX12最高/DX12高/パフォーマンス
  • 【レイトレーシング】ON/OFF
  • 【DLSS】OFF(TSR最高)

「移動」「建築」「戦闘」をした平均フレームレート(リプレイ機能)

↓タブを切り替えて見てください↓

グラフィックスの軽い競技向けの「パフォーマンス設定」で、Ryzen 7 7800X3Dが狂ったようなフレームレートを出します。

Core i5はパワーを使い切ってフルHD/WQHDで変化なし(CPUボトルネックが発生)。

動きの激しいシーンではフレームレートが大きく変動するので、安定して高フレームレートを維持したい人はCore i7とRyzen 7が良いです。

一方で、グラフィックスの重いDX12モードだとCPUの差は出ません。

最高画質+レイトレON」だと、カジュアルに楽しむ分にはどのCPUでもフルHD/WQHDで十分に遊べる性能。

高画質+レイトレOFF」ならどのCPUでも4Kまでヌルヌル遊べます。

こういったゲームの場合、3つの選択があります。

  • 高くて高性能なCPUを選び、そこそこのGPUと組み合わせる
  • コスパの良いCPUにして、差額で1ランク上のGPUを選ぶ
  • 高性能なCPU+高性能なGPUにする

ここは人によって選択が分かれるポイントでしょう。

おすすめは②で、③を選ぶとお財布が空っぽになりますが、楽しいです。

【中量級】Apex Legends

設定
  • 【画質】デフォルト(テクスチャ極など、ほぼ最高設定)

射撃場の固定ルートを30秒間走りまくった平均フレームレートを計測

中量級ゲームの代表であるApex Legendsは、CPUの違いによるフレームレートの差はありません。

激しい撃ち合いのシーンではフレームレートは変動するものの、ガチなFPSゲーマーも納得のスコア。

ほとんどGPUが仕事するので、CPU性能の差は出にくいですね。

このパターンのゲームは多いです。

【重量級】サイバーパンク 2077

設定
  • 【画質】レイトレーシング ウルトラ
  • 【レイトレーシング】ON
  • 【DLSS】ON

ゲーム内のベンチマークモードで計測

GPUの負荷が低いフルHDでRyzen 7 7800X3DとCore i7-13700Kが良いパフォーマンスですが、体感できるほどの差はありません。

まとめ|BTOパソコンにおすすめのCPUはどれ?

ゲームも年々進化して、より高性能なPCを要求してきます。

新しくPCを買うなら、「6コア12スレッド以上」のCPUが望ましいです。

基本的に最新世代のCPUをおすすめしますが、一世代古いCPUでも一線級のパフォーマンスなので、予算によっては旧世代もありです。

高性能なCPUにすれば安心ですが、価格や消費電力も上がってしまいます。

お財布と相談しながら自分の使い道によって決めるのが良いでしょう。

基本は「Core i5/Ryzen 5」

おすすめCPU
  • Core i5 13400(10コア16スレッド)
  • Ryzen 5 7600(6コア12スレッド)

ひと昔前のCore i9と同等のパフォーマンスで、ほとんどの人にとって十分すぎる性能です。

実況録画や動画編集のような処理もGPUが中心に働くのでCore i5/Ryzen 5で十分。

個人の趣味レベルで使うなら、まったく問題ないです。

多目的に使うなら「Core i7/Ryzen 7」

おすすめCPU
  • Core i7 13700(16コア24スレッド)
  • Core i7 12700(12コア20スレッド)
  • Ryzen 7 5700X(8コア16スレッド)
  • Ryzen 7 7700(8コア16スレッド)

以下のような処理はCPUパワーに余裕があると快適です。

  • フルHDで高いフレームレートで遊ぶ
  • クリエイティブな処理が多い

フルHDで200fps以上を安定して出したい人、特にガチなFPSゲーマーにおすすめ。

WQHD/4KだとGPUの処理待ちが発生し(ボトルネック)、あまり効果を体感できない点に注意。

動画編集などはCore i5/Ryzen 5より少し速く処理できます。

(クリエイティブ系のアプリもGPUを積極的に使うので、Core i5/Ryzen 5と極端な差はありません)

とはいえ、頻繁にクリエイティブな作業をする人は、Core i7/Ryzen 7の方が時間効率が良いです。

BTOパソコン向けおすすめCPUランキング

BTOパソコン向けなら以下のCPUが優れています。

【1位】Core i5-13400(F)

10コア16スレッド(パフォーマンスコア:6+高効率コア:4)の最新CPUで、一昔前のハイエンド「Core i9-11900K」に匹敵する性能。

ゲーム時のパフォーマンスはCore i7と大きく変わらない。

ほとんどの人はこのCPUでOKです。

【2位】Core i7-13700(F)

16コア24スレッド(パフォーマンスコア:8+高効率コア:8)の第13世代Core i7。第12世代のCore i7-12700のマイナーアップデート版で、高効率コアとキャッシュメモリなどが強化。クリエイティブな作業が多い人、がっつりFPSゲームをやり込んでいる人におすすめ。

【3位】Ryzen 7 5700X

8コア16スレッドで動作するZen3世代のハイクラスCPUで、上位の5800Xに迫るパフォーマンスでありながら消費電力を抑えたモデル。総合パフォーマンスはライバルのCore i7-12700より少し劣るものの、PCの価格は2〜3万円ほど安くてコスパが素晴らしく良い。

【4位】Core i7-12700(F)

12コア20スレッド(パフォーマンスコア:8+高効率コア:4)の第12世代Core i7。かなり完成度が高いCPUで価格が安い。ゲーム時のパフォーマンスはCore i7-13700とほとんど変わらない。長く現役で使えるコスパの良い高性能CPU。現状ではコスパの良いDDR4メモリとの組み合わせがおすすめ。

自作PCだったら何でも良いと思います。もっととがった選択もありでしょう。

個人的にはRyzen 7 7800X3Dがベストです(実機レビュー)

以上、参考になれば幸いです

おすすめゲーミングPC 早見表

更新:2023年5月29日

スマホはスクロールできます→

価格GPUCPUメモリストレージメーカー
109800円Ryzen Z1
Extreme
16GB512GB
(爆速)
ASUS
135800円RTX 3060TiRyzen 5 5600X16GB1TBフロンティア
141530円RTX 3060Ryzen 5 5600X
(水冷)
16GB1TBDELL
150660円RTX 3060Core i7-12700F16GB1TBHP OMEN
152931円RTX 3060TiRyzen 7 5800
(水冷)
16GB1TBDELL
169800円RTX 3070Ryzen 7 5700X16GB1TBツクモ
169800円RTX 4060TiCore i5-13400F16GB1TBフロンティア
189800円RTX 4060TiCore i5-13400F
(水冷)
16GB1TBフロンティア
204800円RTX 4070Core i5-1340016GB1TBフロンティア
219800円RTX 4070Core i5-1340032GB1TBストーム
227980円RTX 4070Core i5-1350032GB2TBツクモ
229800円RTX 4070TiRyzen 7 5700X32GB1TBフロンティア
237510円RTX 4070Core i5-13400F16GB1TB
(爆速)
サイコム
239800円RTX 4070Core i7-13700F16GB1TBPC工房
244800円RTX 4070Core i7-13700F32GB1TBフロンティア
269800円RTX 4070TiCore i7-13700F
(水冷)
32GB2TBフロンティア
274800円RTX 4070TiCore i7-13700F32GB1TBフロンティア
275520円RTX 4070TiCore i5-13400F16GB1TB
(爆速)
サイコム
295000円RTX 4070TiCore i7-1370016GB
(DDR5)
1TBストーム
309800円RTX 4070TiCore i7-13700KF
(水冷)
32GB
(DDR5)
1TB
(爆速)
PC工房
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