CHUWIのファンレスで無音な小型パソコン「HeroBOX」を買ってみました。
2020年8月28日以降の出荷分からSSDの容量が180GB→256GBに変更され、ACアダプターが小型化されています。
使ってみた感想は、限定的な使い方ならパーフェクトなPC!
バッチ処理やホームサーバーに最適なパソコンでした。
場所も取らず、何より無音なのがステキです。
※この記事では2020年1月に発売されたHeroBOXを初期型。2020年8月28日以降を後期型と記述しています。
それではHeroBOXを見てみましょう。
CHUWI(ツーウェイ)ってどんな会社?

まず最初にCHUWIって怪しいメーカー?っと思ったので調べてみました。
ずっとチューイーと呼んでましたが、「ツーウェイ」が正しい読み方でした^^;
私は怪しい中華メーカーの製品は、極力買わないようにしています。
理由は単純に、独創性のないパクリ製品が嫌いだからです。
私情が入って恐縮ですが、価格が高くてもコピーではなく、オリジナルを買います。
それでも、隙間市場を狙った良い製品を出す中華メーカーも存在します。
CHUWIはそのようなメーカーでした。
ホームページをチェックすると、創業は2004年と意外にも古いメーカー。
タブレット・ノートPC・ミニPCに特化したメーカーのようです。
日本法人はありませんが、ホームページを見る限り、綺麗な日本語で怪しさは全くなし。
保証体制もしっかりしているようですが、どの程度まで対応してくれるか不明です。
個人的な感想ですが、HeroBOXのような安くて壊れにくい製品なら、個人で使う分には問題ないメーカーと思われます。
なにより安価なファンレス小型PCは、調べた限りコレ以外に見当たらないので、見事にニッチ市場を掴んでいると言って良いでしょう。
つまり、パクリではなく、完全オリジナル製品です。
HeroBOX スペック
▼主要スペックの抜粋です。
発売年月 | 後期型:2020年8月 (初期型:2020年1月) |
価格(2020年9月調査) | 26,500円 |
OS | Windows 10 Home(Linuxにも対応) |
CPU | Celeron N4100 4コア4スレッド 4MBキャッシュ 1.1〜2.4GHz |
メモリ | 8GB |
ストレージ | 後期型:256GB SSD (初期型:180GB SSD) 2.5″ HDD/SSD増設可能 |
Wi-Fi | IEEE802.11ac |
インターフェイス | USB Type-C、3.0 x 2 、2.0 x 2、HDMI、VGA、有線LAN、Micro SD、Bluetooth4.0 |
サイズ(実測値) | 幅:188mm 奥行:140mm 高さ:32mm |
重量(実測値) | 492g |
※TYPE-Cはビデオ出力不可能
その他のスペックはCHUWIの製品ページをご確認ください。
開封チェック
▼パッケージ。中華品にありがちな凹み無し
▼パッケージ側面
▼筐体の見た目は、まるでシンクライアント端末。これでWindowsが動くのは素晴らしい。XBOXのコントローラーは大きさ比較用
▼STICK型PCとの大きさ比較
▼前面のインターフェイス。TYPE-Cはビデオ出力不可能
▼背面のインターフェイス。左端にあるリセットボタンが何気に便利
▼付属品。VESAマウント取り付けパーツも付属。マニュアルはペライチの多言語表記(日本語あり)
▼小型化されたアダプター(iPadのアダプターと比較)
▼ACアダプターのスペック(24W)
▼背面
▼背面の下部に内蔵SSD容量のプリントあり
▼背面のドアを開けると2.5インチドライブベイがあるので、1台増設が可能。
▼システムのプロパティ(残念ながらWindowsのエディションはHome)
▼デバイスマネージャー
ベンチマーク
CPU
Passmarkを使ったベンチマーク。CPUスコアは2102。
SSD
CrystalDiskMarkの結果。一般的なSSDの速度でしょう。
その他、詳細なベンチマークは初期型と同じと思われます。
他のサイトで恐縮ですが、PC-Watchの記事がベンチマークや分解画像等、よくまとめられてますので参考にしてください。
HeroBOXの特徴
HeroBOXのメリットを箇条書きします。
小型・ファンレス設計
内部に冷却用のファンが1つもないので無音です。
もちろん埃も吸い込まない。
小型・軽量なので、設置場所はかなり自由です。
省エネ(電力消費量)
▼1日にかかる電気代は1.87円でした。29kwhで算出しています。
高い拡張性
周辺機器をたくさん繋いで使うPCではありませんが、不足しているインターフェイスはないでしょう。
HeroBOXの欠点
私が感じたHeroBOXのデメリットは2つだけです。
OSがWindows 10 Home
リモートデスクトップで使うには、WindowsのエディションをProにアップグレードする必要があります。
個人的にはコレが痛かったのですが、価格が安いので仕方ないでしょう。
動画コンテンツに少し弱いかも
YoutubeやWEBサイトの中に動画コンテンツが入っていると、動画の再生開始時に一瞬カクつきます。
動画がず〜っとカクカクしているわけではないので、個人的には許容範囲。
なお、ブラウジングや文字入力等の軽い作業なら、全く問題ない使用感です。
HeroBOXの活用例
このようなニッチな製品を選ぶ人は、すでに使い方が決まっていると思いますが、私の使用例を紹介しましょう。
OSをWindows 10 Proにして、Macからリモートデスクトップで使用しています。
ちなみに、MacからWindowsをリモートする時に、必ずキーボードの日本語変換設定でハマります。
▼対応方法はこちらの記事を参考にしてください。
関連記事 MacからWindows10(1909)のリモートデスクトップで日本語入力切替を可能にする確実な設定手順
設置
Windowsの設定だけしてしまえば、モニターに繋ぐ必要なし。
Wi-Fiを使えば設置場所はかなり自由です。
▼私は24時間稼働状態で、家具の隙間に放り込んでます。
ラジオサーバーとして
●Radikoolというアプリを使ってラジオのスケジュール録音をしています。
録音したファイルはDropboxへ書き出して、MacやiPhoneで再生したりしてます。
チャンネルによって放送開始時間がまちまちなので、PCは24時間稼働していた方が良いです。
ブログ、Youtube、Twitterのアクセス解析マシンとして
●GRCというアプリで、運営しているサイトの検索順位分析に使っています。
▼定時に処理を開始するバッチ系アプリですが、これもHeroBOXのような放置できるマシンで動かした方が便利です。
●Chromeブラウザを開きっぱにして、ブログ・Youtube・Twitterのアナリティクス、Google Search Console等の解析ツールをHeroBoxで使っています。
上記のようなツールは、メインマシンで動かすと気になって他の作業に集中できないので、あえてHeroBOX上で動かしています^^;
その他
▼滅多に使わないバイク用ナビゲーションアプリ、インカムのアップデートアプリ、ルーターの管理アプリを入れています。
こういった小回りの利くアプリは、MacよりWindowsの方が便利です。
HeroBOXはこんな人におすすめ
次のような用途であれば、HeroBOXはかなり長く使えるマシンです。
- ブラウジング、動画鑑賞、文字入力などの軽い作業
- スティックPCの置き換え
- 軽いバッチ処理専用マシン
- 埃っぽい場所での使用
- 各種サーバー利用
特にサーバーとしての利用価値は高いでしょう。
バッチ処理サーバー、プリントサーバー、NASコントローラーとして十分な性能を持っています。
HeroBOXが苦手なこと
レトロなゲームはできると思いますが、最近のゲーム(ブラウザゲーム含む)はやめた方がいいです。
まとめ
限定的な用途であれば、かなり使えるマシンです。
可動部品がないので故障率も低いでしょう。
CPUはCeleron N4100という低価格ノートPC用のチップですが、4コアで底力はある感じ。
無音でコンパクトなミニPCを探している方は、検討の価値ありです。
尚、2020年8月現在、ライバル製品は存在しません。
▼実売価格は26,500円程度ですが、Amazonならたまに3,000円引きのクーポンが付くのでお得です。
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