PCケースの基礎知識|失敗しない選び方のポイント
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PCケースは毎日「見る」「さわる」パーツです。
設置場所が机の上なら何度も見ますし、足元なら電源を入れるとき触りますよね。
だからこそ、PCケースはじっくり時間をかけて選ぶのが大切です。
とはいえ、すごく種類が多く、価格もピンキリなので選ぶのが悩ましいパーツでもあります。
買ってみたら、
思ってたのと違った
パーツが入らない(泣)
なんてことにならないよう、以下の大事なポイントは必ずチェックしておきましょう。
- 大きさの特徴
- エアフロー重視と静音重視
- 最近のトレンド
- 必ずチェックすべきポイント
上記の内容を解説しますので、ケース選びの参考にしてください。
BTOパソコンを買おうとしている人も、気になるPCのケースがどんな特徴なのか参考になるはずです。
目次
どんな種類があるの?

PCケースを選ぶときの最重要ポイントは、何と言っても自分の用途に適したサイズ・デザインにすること。
まずは各ケースの「大きさと特徴」をチェックします。
ケースサイズ | 対応マザーボード |
---|---|
ミドルタワー (フルタワー) | ATX microATX mini-ITX (E-ATX) |
ミニタワー | microATX mini-ITX |
超小型 (SFFケース) | mini-ITX |
オープンフレーム | ATX microATX mini-ITX (製品によって違う) |
ケースサイズは寸法に明確な規定がなく、基本的にマザーボードを格納できる大きさで「ミドルタワー」「ミニタワー」などに分かれます。
※フルタワー/E-ATXマザーボードは一般的ではない為、この記事では省略します
次は、各サイズのメリット・デメリットをチェックしましょう。
ATXケース|ミドルタワー型

コスパ | |
製品の多さ | |
メンテナンス性 | |
冷却性 | |
省スペース性 | |
組立ての簡単さ | |
おすすめ度 |
もっとも普及しているケースです。
製品が多くて「予算」「デザイン」「冷却性」「メンテナンス性」など、あらゆる要望に応えられるのがメリット。
「サイズが大きい」「欲張ると価格が高い」といったデメリットはあるものの、総合的に一番扱いやすいです。
こだわりまくったケースを選んでも良し。
めっちゃ安いケースを選んでも良し。
迷ったらATXケースをおすすめします。
microATXケース|ミニタワー型

コスパ | |
製品の多さ | |
メンテナンス性 | |
冷却性 | |
省スペース性 | |
組立ての簡単さ | |
おすすめ度 |
ATXケースを「やや小型化」したケースです。
すごく小さいわけではありませんが、威圧感を感じない「ちょうど良いサイズ感」が特徴。
ATXケースは内部がスカスカになりがちですけど、microATXは内部のパーツ密度がほどよく無駄がないのもポイントです。
ただし、「組み立てやすさ」「メンテナンス性」「冷却性」はATXケースよりも悪いので注意してください。
また、RTX 4080以上の大型グラボが入らない製品が多く、ウルトラスペックなPCが欲しい人はATXケースが良いです。
PS5と同じくらいの身長なので、「デカすぎるPCが苦手な人」「ミドル〜ハイスペックPCが欲しい人」におすすめです。
mini-ITXケース|SFF型

コスパ | |
製品の多さ | |
メンテナンス性 | |
冷却性 | |
省スペース性 | |
組立ての簡単さ | |
おすすめ度 |
スモールフォームファクタ(SFF)のケースで、厳密な基準はありませんが「PS5に近いサイズ感」が特徴です。
内部の構造にこだわった製品が多く、小型とはいえRTX 4090といったハイエンドなグラボまで格納できるケースもあります。
デメリットは普及率が低いので、製品数が少なくて価格が高いこと。
電源ユニットは小型のSFXタイプ、普通サイズのCPUクーラーが入らないなど、パーツ選定も難しいです。
また、組み立て難易度は高めなので注意してください。
BTOパソコンなら心配ありませんが、自作派の人はそれなりのスキルが必要です。
「大きすぎるPCが苦手な人」「マニアな人」におすすめです。
製品によってはCPUクーラーと電源をセットにして組み立てを簡単にした物もあります。
特にNZXT社の「H1 Version 2」は初心者の人にオススメです。
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オープンフレーム

コスパ | |
製品の多さ | |
メンテナンス性 | |
冷却性 | |
省スペース性 | |
組立ての簡単さ | |
おすすめ度 |
パーツをむき出しの状態で使用するケースで、メカメカしい見た目が特徴です。
パッと見は変な感じですけど、普通のPCとしてしっかり使えます。
パーツの付け外しが簡単なので、余ったパーツを使い回すのに便利。
もちろん、バリバリのハイスペックパーツを使ってメインマシンとして使ってもOK。
また、パーツのサイズに制限がなく、ケース内のエアフローを考えなくて良いのも特徴です。
冷却ファンも不要なので、総合コストが少ないメリットもあります。
直接さわると危険なパーツがむき出しなので、小さいお子様がいる家庭では注意してください。
「むき出しの見た目に萌える人」におすすめです。
種類は少ないですが、どれもマニア心をくすぐるデザインなので、見ているだけでコーフンする人は多いでしょう。
迷ったら「長尾製作所」の製品が定番で、非常に扱いやすいです↓
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悩ましい「静音重視」と「エアフロー重視」

ケースには「エアフローを重視」したものと、「静音性を重視」したものがあります。
多くの人にとって「ハイスペックで静かなPC」が理想かもしれません。
しかし、現実は「性能」と「静音性」は両立させにくいと思ってください。


静音性を重視したケースは吸気/排気口を減らし、「密閉度を上げて吸音材を使う」といった構造になっています。
内部のパーツも「高価で静音なファン」と、あまり発熱しない「そこそこのCPU/GPU」にしないと思ってたほど静かにならないので注意。
ハイスペックなパーツを使うと排熱が追いつかなくなり、ケースが異常に熱くなって爆音を奏でます。
逆に、エアフロー性の高いケースを使って、たくさんのファンを低回転で運用した方が静かなことが多いです。
静音性を追求するなら「高価なパーツが必要」、または「かなりのテクニシャン」でないと難しいと思ってください。
静音性重視なら「サイコム」を参考にしよう

BTOパソコンメーカーの「サイコム」が静音性重視のPCを販売しています。
使用しているパーツをすべて公開しているので、構成を丸パクリ参考にすると良いです。
GPUとCPUは何が使えるのか、ファンは何を使っているのか勉強になります。
静音性とエアフローの両方に対応したケース


Fractal Design社のDefine 7シリーズが、付属のパーツを交換することで「静音性」と「エアフロー」の両方に対応しています。
ロングセラーの人気モデルで、私も使用していますがかなり使いやすいです。
気になる人はレビュー記事も参考にしてください↓
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トレンドをチェック
せっかく新しいPCケースを選ぶなら、流行もチェックしておきましょう。
安いBTOパソコンだと、時代遅れの古いケースを使っている場合があるのでチェックしてください。
見せるPCが人気

ガラス素材、白いボディーカラーなど、こだわりまくったケースが増加中。
特にLEDをふんだんに使った光るPCケースは人気です。
毎日見るPCだからこそ、見た目が美しくて所有感の高いケースが良いという人が増えています。
完全に好みの問題ともいえますが、自分の個性に合わせて選択肢が増えたのは良いことでしょう。
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ドライブベイは減少

M.2 NVMe SSDの普及にともない、3.5インチ/2.5インチドライブ離れが加速しています。
現在は「3.5インチドライブベイ x 2台」「2.5インチドライブベイ x 2〜4台」が主流です。
DVDドライブなどの5.25インチドライブベイを持つケースは、あまり見かけなくなりました。
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配線を隠せる(裏配線)


電源ユニットから伸びる配線は、ケースの裏側を通して目立たなくする「裏配線」が主流。
また、電源ユニットもシュラウドと呼ばれる壁に隠して、目立たないようするのが流行です。
ここだけはチェック!失敗しないポイント5選
ケース選びで「必ずチェック」してほしいポイントを5つ解説します。
① パーツのサイズをチェック

当たり前ですが、取り付けたいパーツの大きさがケースに合うかチェックしてください。
しっかり確認しないと、「せっかく買ったのに付けられね〜(泣)」なんてことになります。
特にmini-ITXケースは「電源」「CPUクーラー」などのサイズに制限があるので注意!
microATXケースだと、大きすぎるグラボは入らない事があります。
ATXケースなら、ほとんど問題ないです。
② 天板が外れるかチェック

天板(トップパネル)が外れるケースだと、組み立てとメンテナンスがかなり楽ちんです。
特にラジエーターやファンを付けるとき、CPUまわりの狭い場所へ手をいれるときに重宝します。
一度組み立ててしまえば大きな問題ではないものの、ケース選びのポイントとして候補に入れるのがおすすめです。
③ ラジエーターサイズ/ファンの数をチェック

ファンとラジエーターの取り付け場所は、ケース内のエアフロー効率に直結します。
メーカーのホームページに公開されていることが多いので、事前にチェックしておきましょう。
ハイスペックなPCは、しっかりしたエアフロー設計をしないとケース全体が熱くなります。
なるべく天面にもファン/ラジエーターを付けられるケースがおすすめです。
④ ダストフィルターの数をチェック



ほこりの侵入を防ぐ「ダストフィルター」は、あった方が良いです。
エアフロー重視のケースなら「前面」「底面」「上面」の3カ所にフィルターがあると理想的。
静音タイプのケースだと「前面」「底面」の2カ所の場合が多いです。
安いケースやmini-ITXタイプだと、フィルターが無い製品があるので必ずチェックしてください。
⑤ フロントインターフェイスをチェック

USB Type-C x 1

USB Type-C x 1

手の届く位置に「電源ボタン」「必要なUSBポートの数」があるかチェック!
ケースによってはType-C x 1だけな「わり切った製品」もあります。
実際のところ、Type-Cが1つあればOKな人もいると思うので、自分の使い方をイメージして選んでください。
迷ったら「USB Type-A x 2/Type-C x 1」で十分だと思います。
【まとめ】迷ったときはコレ!
PCケースは高い物を使っても性能に大きく関係するわけではありません。
まずは「直感」で気になる物をお気に入りにガンガン入れていきましょう。
最後に迷ったときは、以下の3つを重視してみてください。
迷ったらコレ!
- ミドルタワーサイズがもっとも使いやすい
- エアフロー重視がおすすめ
- 天板が外れるケースが使いやすい
以上、参考になれば幸いです。
PCパーツ・自作PCの基礎知識

まずはここから


PCパーツとカスタマイズの基礎知識
「BTOパソコンのカスタマイズ」と「自作PCのパーツ選び」で知っておくと便利な情報をまとめました。 目次から気になる項目をタップしてご覧ください。 【【工具】プラス…
おすすめゲーミングPC 早見表
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価格 | GPU | CPU | メモリ | ストレージ | メーカー |
---|---|---|---|---|---|
109800円 | Ryzen Z1 Extreme | ← | 16GB | 512GB | ASUS |
118085円 | RTX 4060 | Core i5-13400F | 16GB | 512GB | 日本HP |
129800円 | RTX 4060 | Ryzen 5 4500 | 16GB | 1TB | マウス |
149800円 | RTX 4060Ti | Ryzen 7 5700X | 16GB | 1TB | フロンティア |
169800円 | RTX 4060Ti | Core i5-13400F | 16GB | 500GB | ドスパラ |
169800円 | RTX 4060Ti | Ryzen 7 5700X (水冷) | 16GB | 1TB | マウス |
172980円 | RTX 4050LP | Core i7-13700H | 16GB | 1TB | ドスパラ |
179800円 | RTX 4060LP | Ryzen 7 7735HS | 16GB | 1TB | ASUS |
179800円 | RTX 4060Ti | Core i5-13400F (水冷) | 32GB | 2TB | フロンティア |
184800円 | RTX 4070 | Ryzen 7 5700X | 32GB | 1TB | フロンティア |
214980円 | RTX 4070 | Core i5-13500 | 32GB | 2TB | ツクモ |
232350円 | RTX 4070 | Core i5-13400F | 16GB | 1TB | サイコム |
239980円 | RTX 4070 | Core i7-13700F (水冷) | 32GB | 2TB | フロンティア |
264980円 | RTX 4070Ti | Core i7-13700F | 16GB | 500GB | ドスパラ |
269800円 | RTX 4070Ti | Core i7-13700F | 32GB | 512GB+2TB | フロンティア |
284710円 | RTX 4070Ti | Core i5-13400F | 32GB | 2TB | サイコム |
289800円 | RTX 4070Ti | Ryzen 7 7800X3D | 32GB | 1TB | フロンティア |
309800円 | RTX 4070Ti | Core i7-14700KF (水冷) | 32GB | 1TB | フロンティア |
323950円 | RTX 4070Ti | Core i7-13700K (水冷) | 32GB | 2TB | 日本HP |
347980円 | RTX 4070Ti | Core i7-14700KF (水冷) | 32GB | 1TB | ドスパラ |