34インチのウルトラワイドゲーミングモニターに興味のある方、欲しいけど購入をためらっている方へ。
私は2019年11月に検討を重ねてLGの34GK950F-Bを購入しました。ウルトラワイドモニターは控えめに言って最高です!
▼既に旧機種になっていますが、ウルトラワイドモニターの使用感についてはコチラの関連記事を見ててください。
関連記事 【LG 34GK950F-Bレビュー】迷ったらコレ買っておけば問題なし! 34インチ ウルトラワイドゲーミングモニター
このクラスのモニターは用途が合わないと、ただ場所を取るだけの大きすぎるモニターになってしまいます。
間違った買い物をしないように、モニター選びのポイントを紹介します。
モニター選びの基本的なこと
液晶パネルの基本的なことは既に多くのメディアで語られていますが、特徴をざっくりまとめると以下のようになります。
パネルの種類 | ゲームとの相性 | コスト | リフレッシュレート | 応答速度 | 視野角 | コントラスト | 得意ジャンル |
---|---|---|---|---|---|---|---|
TN | ◎ | ◯ | ◎ | ◎ | △ | △ | 対戦ゲーム |
VA | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◎ | 映像鑑賞 |
IPS | ◯ | ✖️ | ◯ | ◯ | ◎ | ◯ | 事務作業 写真・映像編集 映像鑑賞 |
上の表は特に24インチクラスのゲーミングモニターを選ぶ時に当てはまります。
しかし、34インチのウルトラワイドゲーミングモニターは、選べる製品が少ないのでそれほど気にする必要はありません。
本来ならゲームとの相性が良いTNパネルを選びたいところですが、34インチクラスにTNパネルを採用している製品はなく、現在のところお勧めできるモニターはIPSが3種、VAが2種と選択肢が非常に少ない状況です。
価格はIPS>VAでIPSの方が4万円ほど高いのですが、ゲーム以外の用途に少しでも使う可能性がある場合、無理してでも万能なIPSパネルを選んでおいた方が幸せになります。
34インチウルトラワイドモニターの注意点(競技向けのモニターでは無い)
もし広い画面を活用して対戦ゲームを少しでも有利にしたいのなら、次の理由でもう一度検討し直した方が良いです。
PCスペックに注意
最も注意すべき点は解像度が高くなる事によって、ゲームの動作が一般的なFHD(1920 x 1080)に比べて重くなることでしょう。
FHDのアスペクト比(縦横比率)は16:9で、34インチウルトラワイドモニターでは21:9になります。
ほとんどのPCゲームは21:9の画面表示に対応していますが、表示される情報量が増えてPCのパワーをより多く使います。
参考までに次の画像はグラフィックボードにRADEON RX5700XTを使用して、Gears5を動かした時の画面とフレームレートです。
▼UWQHD 21:9(3440 x 1440)/86FPS/使用モニターLG 34GK950F-B
▼FHD16:9 (1920 x 1080)/102FPS/使用モニターIO-DATA EX-LDGC251UTB
臨場感は21:9の方が圧倒的に高いです。
フレームレートはグラフィックボードだけに依存せず、CPUやメモリ等にも影響されます。
そして解像度が上がる事で、フレームレートが20%程度落ちます。
勝ちにこだわるゲーマーにとって、フレームレートの低下は致命的でしょう。
プロゲーマーが24.5インチFHDクラスを好む理由はそこにあります。
視線の移動量に注意
ゲームのグラフィック設定を低く調整して、フレームレートを稼ぐ事も可能です。
しかし、そもそもウルトラワイドモニターは横に広すぎて、視線の移動が激しくなります。
情報量が多くなるとメリットになるゲームもありますが、ガチな対戦が目的ならウルトラワイドモニターは避けた方が良いです。
ゲーム機の接続に注意
PCの他にPS4やXBOX ONE Xを繋げても、映像は正しい21:9表示になりません。
ほとんどのゲームは画面の両端が切れて中央部分のみに表示されるか、スケーリング(引き延ばし)されて違和感のある映像になります。
注意点のまとめ
以上の注意点から、34インチウルトラワイドゲーミングモニターは、PCゲーム限定でソロプレイを楽しむ人、対戦でも競技製の低いゲームで迫力と臨場感を増したい人向けの製品となります。
お勧めの解像度は?
現在出回っているウルトラワイドゲーミングモニターの解像度は、UWFHD(2560 x 1080)とUWQHD(3440 x 1440)です。
本当にゲームしかしないのなら、解像度はUWFHD(2560 x 1080)が適しています。
しかし、少しでも動画編集とか別の用途にもPCを使うのであれば、UWQHD(3440 x 1440)をお勧めします。
このクラスのモニターを2枚、3枚と買える人は、予算や設置場所の問題からそういません。
ケチってUWFHDにして使ってみたらちょっと違った…となると、売却するのも面倒な大きさなので最初からUWQHDにしておきましょう。
34インチ ウルトラワイドゲーミングモニターのまとめ
対戦で勝ちに行けるモニターではありません。
より広い解像度で迫力と臨場感を楽しみたい人向けです。
将来、今よりも高性能なグラフィックボードが安価に手に入るでしょう。
しかし、その時の最新ゲームも高い処理能力を必要とするので、結局は解像度とPCスペックの関係は現在の状況と変わりません。
おすすめモニター
選定のポイント
- 同じ34インチ でも横幅が微妙に違うので、設置場所に苦労しそうな人は注意!
- 安価なモデルだと付属のスタンドでは向きを変えられない製品があるので、モニターアームに交換できるかも重要!
- 入力端子はDisplayPort(DP)が1つあれば良く、HDMIの数はあまり関係ない
- 可能ならIPSパネルを選ぼう
第一位 LG 34GN850-B
▼価格は10万円前後です。
パネル | IPS 曲面 ノングレア |
解像度 | UWQHD 3440 x 1440 |
最大リフレッシュレート | 144Hz(160Hzオーバークロック時) |
応答速度 | 1ms(GTG) |
同期技術 | AMD FreeSync Premium / NVIDIA G-SYNC Compatible |
横幅 | 81.9cm |
高さ | 46.4cm〜57.4cm |
前後角度調整 | 前:-5°、後:15° |
左右角度調整 | 左右20° |
高さ調整 | 0〜11cm |
モニターアーム | 対応 VESA 100 x 100 |
入力端子 | DP x 1(Ver 1.4)、HDMI x 2 |
ヘッドホン端子 | あり |
USB | 2ポート |
電源 | アダプター |
スピーカー | なし |
保証 | 3年 |
2020年4月に発売された新製品で、かなりのハイスペックモニターです。
旧型の34GK950F-Bと違う点は以下のとおり。
- 応答速度が5ms→1msに向上
- オーバークロックで160Hzに対応
- 最大消費電力が140W→80Wに下がっている
- HDR10に対応
それ以外のスペックは次に紹介する旧型の34GK950F-Bとほぼ同じです。
IPSの製品を狙っているなら、コレを買っておけば問題ないでしょう。
▼使用感については、ほぼ旧型と変わらないと思われるので、コチラのレビューを参考にしてください。
関連記事 【LG 34GK950F-Bレビュー】迷ったらコレ買っておけば問題なし! 34インチ ウルトラワイドゲーミングモニター
尚、最大リフレッシュレートが160Hzですが、UWQHDの解像度で100Hz以上を出すにはPCのスペックもそれなりの物が必要です。
第二位 JAPANNEXT JN-VG34100UWQHDR
▼価格は5万円弱です
パネル | VA フラット ノングレア |
解像度 | UWQHD 3440 x 1440 |
最大リフレッシュレート | 100Hz |
応答速度 | 5ms |
同期技術 | AMD FreeSync NVIDIA G-Sync Compatible |
横幅 | 82.8cm |
高さ | 47.7cm |
前後角度調整 | 可能(調整角度不明) |
左右角度調整 | 不可 |
高さ調整 | 可能 |
モニターアーム | スペーサーが必要 |
入力端子 | DP x 1、HDMI x 2 |
ヘッドホン端子 | あり |
USB | 1ポート |
電源 | アダプター |
スピーカー | 5W x 2 |
保証 | 1年 |
2020年1月28日に発売された新製品です。
VAパネル、UWQHD、スピーカー内蔵、USBポートあり。凄まじくコスパが高いです。
最大リフレッシュレートが100Hzですが、実用上は全く問題がありません。
モニターアームの取り付けにスペーサーが必要のようです。
アームの取り付けを考えている方は注意が必要してください。
▼ショートレビューはこちら
関連記事 コスパ最強 JAPANNEXT JN-VG34100UWQHDR 34インチウルトラワイドゲーミングモニター ショートレビュー
第三位 LG 34GK950F-B
▼価格は12万円前後です。
パネル | IPS 曲面 ノングレア |
解像度 | UWQHD 3440 x 1440 |
最大リフレッシュレート | 144Hz |
応答速度 | 5ms(GTG) |
同期技術 | AMD FreeSync Premium |
横幅 | 81.9cm |
高さ | 46.3cm〜57.3cm |
前後角度調整 | 前:-5°、後:15° |
左右角度調整 | 左右20° |
高さ調整 | 0〜11cm |
モニターアーム | 対応 VESA 100 x 100 |
入力端子 | DP x 1(Ver 1.4)、HDMI x 2 |
ヘッドホン端子 | あり |
USB | 2ポート |
電源 | アダプター |
スピーカー | なし |
保証 | 3年 |
すでに旧型になっていますが、基本性能が高く、今でもお勧めできる製品です。
HDR400、非公式ですがNVIDIAのG-Sync Compatibleにも対応しています。
先に紹介した新型の34GN850-Bと比較してもスペックは申し分なく、発売時期や性能と価格のバランスが良いです。
私も悩み尽くしてコレを買ってほんと良かったです。
最大リフレッシュレートが144Hzですが、古いゲームでない限りUWQHDで100Hz以上を出すのは難しいです。
でも144Hzまで出せると言う安心感があります^^
あと何気に2つあるUSB端子は便利です。
第四位 MSI MAG341CQ
▼価格は6万円弱です
パネル | VA 曲面 ノングレア |
解像度 | UWQHD 3440 x 1440 |
最大リフレッシュレート | 100Hz |
応答速度 | 8ms(GTG) |
同期技術 | AMD FreeSync |
横幅 | 81.84cm |
高さ | 45.2cm |
前後角度調整 | 前:-5°、後:15° |
左右角度調整 | 不可 |
高さ調整 | 不可 |
モニターアーム | 別売のアダプターで対応 |
入力端子 | DP x 1、HDMI x 1、DVI x 1 |
ヘッドホン端子 | なし |
USB | なし |
電源 | 内蔵 |
スピーカー | なし |
保証 | 3年 |
非公式ですがNVIDIAのG-Sync Compatibleにも対応しているようです。
何より実売価格が5万円台でUWQHDなゲーミングモニターを手に入れられる事が、最大のメリットです。
リフレッシュレートは100Hzまでですが、先に述べたように実用上は問題ありません。
スタンドの可動部分が少なく、モニターアームが標準では取り付け出来ない欠点がありますので、設置場所に余裕の無い方は注意が必要です。
VAパネルなので視野角の変化によるコントラストや色の劣化がありますので、PCをゲーム以外の用途にも使う人は注意してください。
第五位 LG 34UC79G-B
▼価格は5万円弱です
パネル | IPS 曲面 ノングレア |
解像度 | UWFHD 2560 x 1080 |
最大リフレッシュレート | 144Hz |
応答速度 | 5ms(GTG) |
同期技術 | AMD FreeSync Premium |
横幅 | 83.1cm |
高さ | 45cm〜57cm |
前後角度調整 | 前:-5°、後:20° |
左右角度調整 | 左右50° |
高さ調整 | 0〜12cm |
モニターアーム | 対応 |
入力端子 | DP x 1、HDMI x 2 |
ヘッドホン端子 | あり |
USB | 2ポート |
電源 | アダプター |
スピーカー | なし |
保証 | 3年 |
5万円以下で手に入るUWFHD(2560 x 1080)ゲーミングモニターです。
PCでゲームしかしない特化型の人であれば、解像度の低いこのモニターが一番お勧めです。
横幅が他の製品より広いので、設置場所に注意が必要です。
まとめ
34インチウルトラワイドゲーミングモニターは、設置場所さえ確保できればコレほど素晴らしい環境はありません。
ゲームの臨場感が上がることだけでなく、動画編集やブラウジング等の一般作業効率が劇的に上がります。
是非みなさんもこの素晴らしい環境を体験してください。
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